【購入レビュー】『FUJIFILM X-H2』買ってよかった4,020万画素モデル|作例紹介付き
APS-Cサイズ初の4,020万画素の高画素モデル『FUJIFILM X-H2』を購入しました。
今回の記事では、実際に使ってみて感じた良い点やイマイチな点も含めて、紹介していきます。
2023年時点で販売されているモデルと比較したい方は、こちらの記事「【2023年度版】富士フイルムの人気ミラーレスカメラ徹底比較!!」を参考にしてください。
FUJIFILM X-H2の外観とスペックについて
まずはFUJIFILM X-H2の外観です。
FUJIFILM X-H2の外観
FUJIFILM X-H2のグリップは深くて太いので、大きいレンズとも相性の良いサイズ感となっています。
今までX-PROシリーズやX-Tシリーズを触れてきましたが、私にとってダントツに握りやすくて保持しやすいカメラです。(参考までに私の手の大きさは男性平均並で指は細め)
一方で手の小さい方や女性の方だとグリップが掴みづらく、グリップとマウント間のFnボタンが押しづらいかもしれません。
FUJIFILM X-H2は、ファインダー倍率0.8倍、576万ドットの高倍率・高精細のEVFを搭載。
FUJIFILM X-T4やSONY α7Ⅳのファインダーは0.5型約369万ドットと比較すると、断然高精細でピントの確認がしやすいです。
今までのカメラではファインダーで正確にピントが合っているか確認できずに、撮影後にモニターを見て確認していましたが、
X-H2のファインダーならピント合わせ時に正確に確認できるようになりました。
光学ファインダー並みといっても過言ではない自然な見え方で、Xシステムの10年間の進化に感動。
シャッターを押す感覚は、絶妙なシャッターストロークと上品で控えめなシャッター音でFUJIFILMのフラッグシップモデルと言えるカメラに仕上がっています。
FUJIFILM X-H2は、79点のシーリングを施した防塵・防滴・耐低温-10℃構造で、悪天候でも撮影することができます。
撮影モードダイヤルの中には、7種類のカスタム設定が可能になっています。
モードダイヤルの真ん中に配置されているボタンを押すことで、誤操作防止のダイヤルロックをかけることができます。
端子ごとに独立したカバーが付いています。
X-E4やX-PRO2では、全ての端子がまとめて1個のカバーだったので、マイクの端子だけ使いたい時に大きなカバーが撮影の邪魔になっていたのですが解決されました。
ファインダー横に付いているフォーカスレバーは使い始めで慣れていないのか、少し硬くて動かしづらいです。
FUJIFILM X-H2は、サブ液晶モニターが搭載されています。
サブモニターの必要性をあまり感じていなかったのですが、電源OFFの状態でバッテリーの残量や撮影可能枚数を確認できるのは便利です。
セレクターボタンには、上下左右4種類をカスタムして好きな機能に割り当てることができます。
ボタンのクリック感はヌルッとしっかりと押しやすく、フラッグシップモデルらしい質感です。
液晶画面はバリアングルモニターを搭載しています。動画撮影を行う方にとって快適な撮影の手助けとなるでしょう。
バリアングルモニターなら家族みんなで自撮り撮影をすることも可能です。
記録メディアはCFexpress™ Type BカードとSDカードに対応したデュアルスロットを採用しています。
X-H2のバッテリーはNP-W235を採用しています。
1つのバッテリーで静止画の撮影可能枚数は約545枚です。
予備のバッテリーも持っていきますが、今のところ使ったことはありません。
私の使用感として、一日中ディズニーランドにいたり、日帰り旅行しても残り15%ぐらい残る感じ。
X-S10やX-E4などのバッテリーNP-W126よりも格段にパワーアップしてます。
X-H2にはACアダプターとUSBケーブルが付属しているのですが、正直使いづらい。
X-H2の端子に挿すときに力を加えないと充電が始まらず、力を入れすぎるといつか壊れてしまうのではないかと不安になります。
なので、バッテリーチャージャー(BC-W235)を購入して使っています。
上からバッテリーを挿すだけで充電が始まり、充電残量が数値化されているので、
急いでいる時には「75%ぐらい回復したから大丈夫!」と判断したりして使っています。
X-H2ユーザーのほとんどの方が購入されてますので、おすすめです。
FUJIFILM X-H2のスペック
続いては、FUJIFILM X-H2のスペック紹介です。
製品名 | FUJIFILM X-H2 |
有効画素数 | 約4,020万画素 |
撮影素子 | APS-Cサイズ |
記録メディア | SD,SDHC,SDXCカード,CFexpress Type Bカード |
レンズマウント | FUJIFILM Xマウント |
手ぶれ補正 | センサーシフト方式5軸補正(7.0段) |
電子ビューファインダー | 0.5型有機EL液晶ファインダー 約576万ドット |
液晶モニター | TFTカラー液晶モニター 約162万ドット |
動画 | 8K動画対応 |
撮影感度 | ISO感度125〜 |
ワイヤレス機能 | スマートフォンへの画像送信 |
充電式バッテリー | NP-W235 |
静止画撮影可能枚数 | 約540枚 |
寸法 | (幅)136.3mm×(高さ)92.9mm ×(奥行き)84.6mm |
重量 | 約660g |
動作環境 温度 | -10℃~+40℃ |
FUJIFILM X-H2のレビュー
- APS-Cサイズ初の4,020万画素の高画素カメラ
- 『スムーススキンエフェクト』でポートレートの肌を美しく撮影
- FUJIFILM X-H2は日中でも明るいレンズが使える
- 単焦点レンズなのに焦点距離を変更できる『デジタルテレコンバーター』が便利すぎる
- 強力な手ブレ補正(約7段)で、快適な撮影が可能
- ピクセルシフトマルチショットで1億6千万画素を体感
- AI技術を利用した『被写体検出AF機能』でシャッターチャンスを逃さない
- 動画撮影機能の向上
- 望遠レンズとの相性抜群な大きなグリップとボディサイズ感
APS-Cサイズ初の4,020万画素の高画素カメラ
撮影した画像を写真編集ソフトを使って等倍拡大してみると、遠景の木々がハッキリと表現されていて、今までの2000万画素との違いを大きく感じます。
また4,020万画素という高密度によって、より肌のトーンが滑らかに表現することができるようになりました。
『スムーススキンエフェクト』でポートレートの肌を美しく撮影
GFXシリーズには搭載されていたのですが、Xシリーズには初搭載の機能です。
4,020万画素になると、拡大すると肌の毛穴が結構目立ってしまいます。
そこで『スムーススキンエフェクト』を設定することで、高画素ゆえの写したくないけど写ってしまう箇所(毛穴など)を、目立ちにくくすることができます。
この機能は、ただボカすのではなく、肌色だけを調節してトーンをほんのり整えているので、目元の目力は落とさずに撮影することができます。
FUJIFILM X-H2は日中でも明るいレンズが使える
「X-H2」は電子シャッタースピード:1/180000秒、常用ISO感度:125なので、F値の小さな明るい単焦点レンズを日中でも使うことができます。
例えば、明るい単焦点レンズ1日中撮影する時には、NDフィルター(光量を下げる効果)と通常のフィルターを交換する必要があったのですが、FUJIFILM X-H2なら通常のフィルターのみで撮影可能になります。
単焦点レンズなのに焦点距離を変更できる『デジタルテレコンバーター』が便利すぎる
デジタルテレコンバーターとは、1.4倍/2.0倍に拡大することができ、
XF23mm F1.4R LM WRだと、1.4倍の32mmと2.0倍の46mmでズームレンズのように扱えます。
富士フイルムには優秀な単焦点レンズが、豊富にラインナップされているので、「デジタルテレコンバーター」を活用することで撮影の幅をグッと広がります。
また、XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WRを望遠端300mm(35mm換算値450mm)に合わせることで、デジタルテレコンバーター2倍の35mm換算値900mmを撮ることができます。
トリミング前提で撮影する時(野鳥撮影など)にデジタルテレコンバーター2倍で撮影しておくと、編集ソフトでトリミングしなくても済むので、めっちゃ楽です。
富士フイルムの交換レンズについて気になる方はこちらの記事「【2023年度版】『富士フイルム Xマウントレンズ』おすすめ10選|作例紹介付き」を参考にしてみてください。
強力な手ブレ補正(約7段)で、快適な撮影が可能
「X-H2S」と同じ「Xシリーズ」最高性能の最大7段分の手ブレ補正効果があります。(X-T4は6.5段分の効果)
高画素だとブレが気になりやすくシビア撮影が必要となりますが、手ブレ補正機能を使用することで従来と同じ、もしくはそれ以上に快適な撮影が可能となります。
ピクセルシフトマルチショットで1億6千万画素を体感
1回のシャッターを切ることで、20枚の写真を撮影して、専用ソフトウェア使って取り込んで、処理することで1億6千万画素の写真を作成することができます。
専用ソフトウェアはパソコンが必要なので、カメラ本体内だけで完結できればもっとよかったと思います。
AI技術を利用した『被写体検出AF機能』でシャッターチャンスを逃さない
ディープラーニング技術を活用し、動物・野鳥・車・バイク&自転車・飛行機・電車をAIで検出することが可能です。
被写体を追い続けることができるので、シャッターチャンスを逃さずに確実な撮影を行うことができます。
目視でギリギリ見えている遠く離れた小さな鳥を、確実に捉えて追い続けます。
富士フイルムのカメラは動体撮影が苦手な印象があったのですが、野鳥撮影や動体撮影する方にもオススメできるカメラに仕上がっています。
動画撮影機能の向上
- 8K/30Pの高精細動画が撮影可能。
- 「X-H2S」と同じ放熱構造を採用して、8K/30Pを最大約160分間撮影できます。
FUJIFILM X-E4を使って4K動画撮影していると、10分前後で熱停止が発生していたのですが、「FUJIFILM X-H2」であれば長時間撮影することができるので、子供の幼稚園のイベントでも安心です。
望遠レンズとの相性抜群な大きなグリップとボディサイズ感
コンパクトなレンズよりも、大きい望遠レンズの方がしっくりくるサイズ感です。
X-PRO2やX-S10でも十分持つことができていたのですが、もう1段階持ちやすくなった印象です。
FUJIFILM X-H2とX-H2Sの違いについて
FUJIFILM X-H2とX-H2Sの外観に違いはありません。
- X-H2Sの『S』はスピードという意味で連写性能や動体の予測AFに優れたカメラ
- X-H2は、高精細高画素の4,020万画素で圧倒的な描写性能カメラ
製品名 | X-H2 | X-H2S |
有効画素数 | 4,020万画素 | 2,616万画素 |
撮影感度 | ISO125〜 | ISO160〜 |
デジタルテレコンバーター | 2.0x / 1.4x / OFF | 無し |
電子シャッター | 1/180000秒 | 1/32000秒 |
連写性能 | 電子シャッター 約20コマ/秒 (1.29x クロップ) 電子シャッター 約13コマ/秒 メカシャッター 約15コマ/秒 | 電子シャッター 約40コマ/秒 メカシャッター 約15コマ/秒 |
ピクセルシフトマルチショット | あり | 無し |
動画記録画素数 | 8K,6.2K,4K | 6.2K,4K |
スムーススキン・エフェクト | あり | 無し |
静止画撮影枚数 (ノーマル時) | 540枚 | 580枚 |
作例紹介
全てJPEG撮って出し(一部水平調整)となっていますので、参考にしてみて下さい。
4,020万画素対応レンズと対応レンズ以外の違い
4020万画素という高画素にフルで対応するレンズは以下の通りです。
愛用しているXF56mmF1.2 Rは対応外レンズとなって悲しんでいたのですが、
実際にX-H2に装着して撮影してみると等倍鑑賞しても非常にシャープな写りをしているので、これからも長く使えそうです。
このように対応外のズームレンズだと多少解像しきれないこともあるかもしれませんが、もともと解像度の高い単焦点レンズであれば、普通に使うことができます。
「X-H2が欲しいけど、対応外レンズしか持っていないんだよね…」って方もいるかもしれませんが、そのままレンズ資産は活かせると思います!
FUJIFILM X-H2はこんな人にオススメ
- 野鳥撮影など一瞬のシャッターチャンスを逃したくない人
- 写真も動画も高精細で撮りたい人
- 光学ファインダーの見え方が好きな人
- 写真の編集ソフトを使いたくない人
まとめ
今回は、買ってよかった4,020万画素モデル『FUJIFILM X-H2』購入レビューについて書きました。
この他にも、ファインダーの見やすさ,バリアングルモニター,防塵防滴機能付きといった富士フイルムのフラッグシップモデルらしい機能が盛り沢山です。
「FUJIFILM X-H2」の超高画素は扱いにくい印象があったのですが、今までのカメラと同様、もしくは今まで以上に扱いやすいカメラでした。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
富士フイルムのカメラについて気になる方はこちらの記事「【2023年度版】富士フイルムの人気ミラーレスカメラ徹底比較!!」を参考にしてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。