XF35mm F1.4 Rをレビュー|9年間使い続けてきた5つの理由|作例紹介
「XF35mm F1.4 R」は、富士フイルムのカメラに魅力を感じる方なら、絶対に手に入れて欲しいレンズの1つです。
柔らかいボケと立体感、色の表現が素晴らしく、富士フイルムユーザーからは『神レンズ』と言われています。
開放F値1.4で撮影すると『フワっとした柔らかい雰囲気』で子どもを撮ることができて、F値を絞る(大きくする)と『くっきりとシャープ』な風景写真も撮ることができるレンズです。
今回の記事では、9年間愛用してきたXF35mm F1.4 Rの魅力を写真付きで紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
XF35mm F1.4 Rの外観とスペック
まずはXF35mm F1.4 Rの外観を紹介します。
レンズ長は約5cmと短いので、可愛らしいボテっとした見た目。
重さは約190gなので、使う可能性が低い頻度の時にでも気軽に持っていくことができます。
開放F値1.4のレンズには見えない『手のひらサイズ』です。
レンズフードを装着すると、背が高くなって少しスタイリッシュな感じに見えますね。
レンズ本体には、F値を調節する「絞りリング」とピントを合わせる「フォーカスリング」付き。
絞りリング、フォーカスリングともに軽い力で回転させることができます。
XF35mm F1.4 Rのレンズ径に合わせた「52mm用のレンズ保護フィルター」を選んでください。
カメラ本体と装着するマウント部は金属製を採用しているので、接続エラーなどの接触不良は9年間一度も起きていません。
XF35mm F1.4 Rスペック
レンズ製品名 | XF35mm F1.4 R |
焦点距離 | 35mm |
開放絞り | F1.4 |
最小絞り | F16 |
最短撮影距離 | 28cm |
最大撮影倍率 | 0.17倍 |
最大径×長さ | 65 × 50.4(mm) |
重さ | 187g |
フィルターサイズ | 52mm |
XF35mm F1.4 Rの付属品
XF35mm F1.4 Rの付属品は、4つ。
- レンズフロントキャップ
- レンズリアキャップ
- レンズフード
- ラッピングクロス
X-PRO2にXF35mm F1.4 Rを装着した様子
XF35mm F1.4 Rの良い点
- スナップ撮影に使いやすい画角
- ボケを活かしたポートレート撮影もできる
- コンパクトな軽量レンズで持ち運びしやすい
- 最短撮影距離28cmなので近づいて撮影できる
- 色の表現が美しい
それでは順番に解説していきます。
スナップ撮影に使いやすい画角
「XF35mm F1.4 R」は、35mm換算値で52.5mm相当です。
焦点距離50mm付近は人間の目の視野角に近く、景色の一部を切り取るスナップ撮影が得意な画角です。
例えば、iphoneは35mm換算26mmなので、2×(2倍)にズームすると、2×26=52mmとなり、XF35mmF1.4R(35mm換算52.5mm)の写る範囲と近くなります。
レンズの種類 | 広角 | 標準 | 望遠 |
35mm換算値 | 35mm以下 | 50mm付近 | 70mm以上 |
スマホのレンズは広角なので、スマホのカメラ撮影に慣れている人だと50mmの画角を使い始めた頃は窮屈に感じるかもしれません。
焦点距離50mmのレンズは『カメラ撮影の基本』と言われています。私も撮影していくうちに、カメラを構える前から写る範囲が分かるようになりました。
ボケを活かしたポートレート撮影もできる
「XF35mm F1.4 R」なら、1〜2m程の距離間で、大きなボケを表現することができます。
焦点距離が長いレンズ(75mmや90mm)だと、より大きなボケを表現できますが、写る範囲(画角)が非常に狭くなってしまい、近づいて撮影することができません。
その点、「XF35mm F1. 4R」は子どもの撮影時に、安全性を考えて、離れずに撮影ができるので、子持ちの親として非常に重宝しているレンズです。
数m離れたところから撮影したい方は「XF56mm F1.2R」や「XF90mm F2 R LM WR 」がおすすめです.
コンパクトな軽量レンズで持ち運びしやすい
XF35mm F1.4 Rは重量がわずか187gしかありません。
他メーカーのレンズでは、F値が1.4なら重量は500g以上なので、3倍近く軽量なレンズです。さらに、コンパクト設計のレンズなので、荷物の邪魔になることもありません。
荷物が多くなりやすい子育て中の方や、通勤カバンにレンズを入れたい方には一押しのレンズです。
最短撮影距離28cmなので近づいて撮影できる
最短撮影距離が28cmなので、撮りたい物に近寄って撮影することも簡単。
また一品料理なら座りながら料理を撮影することもできます。
クローズアップして一品だけ撮影するときには、大きな背景ボケを作ることができ、より立体感が出て、料理を美味しそうに写すことができます。
色の再現が美しい
XF35mm F1.4 Rで撮影した写真の色味は非常に綺麗です。
特に「木々の緑色」や「子どもの肌色」などとても綺麗に再現することができます。
富士フィルムのミラーレスカメラを手にする前は、Photoshopで編集していたのですが、富士フィルムを使用し始めてからは基本的に撮って出しでできるようになりました。
特にXF35mmF1.4Rのレンズは、色味を理想通りに出してくれるので、大満足な写真が撮れるようになりました。
インスタやTwitterなどで、富士フィルムの色が気に入ってくれた方には、ぜひ手に入れて欲しいレンズです。
XF35mm F1.4 Rの気になる(イマイチな)点
XF35mm F1.4 Rの気になる(イマイチな)点は以下の2つ。
- AF駆動音(オートフォーカス)がする
- レンズフードが緩い
AF(オートフォーカス)駆動音がする
XF35mm F1.4 RでAF(オートフォーカス)駆動音がする原因は全群繰り出しというAF方式を採用しているためです。
レンズの全長が変化しているときに、ジーコジーコとAFの駆動音がします。動画を作品として作っている方には、目立つ音になります。
私の場合、写真撮影をメインにしていて、まれに記録用として動画を撮る程度なら気にせずに使っています。
一方で大事な動画撮影の時(幼稚園のイベントや結婚式など)には別のレンズを使い分けています。
動画撮影をメイン使用として考えている方なら、AF駆動音が静かな「XF35mm F2 R WR」の方がオススメです。
レンズフードが緩い
四角いメタルフードなので見た目は格好いいのですが、装着が緩いので、外れてしまいそうになります
そのため、付けずに撮影することが多いので、個人的にXF35mm F1.4 Rの一番のデメリットと感じています。
動体撮影が苦手で走り回る子供にピントが合いづらい
X-PR2に装着して撮影していると、3歳になる息子が走り回るとピントを外してしまうことが多いです。
オリンパスのカメラならピントが合うところが、X-PRO2とXF35mm F1.4 Rの組み合わせだとピントを外します。AFのスピード・精度は同じミラーレスでもSONYやオリンパス方が優れています。
追記情報(2022年12月現在)
FUJIFILM X-S10やX-E4といった2021年に以降に発売されたモデルではカメラ本体のAFの精度やスピードが向上しているので、
XF35mm F1.4 Rを使って撮影してもしっかりピントを合わせることができるようになりました。
4020万画素センサーにフル対応していない
4020万画素センサーにフル対応するレンズリストの中から「XF35mm F1.4 R」は除外されています。
ですが、実際に使ってみて感じたのは『全然余裕で使える!』という印象です。
ピント合わせに関しては全く問題なく、描写性能も十分です。
4,020万画素という高画素によって、ついに『XF35mm F1.4 Rの力が最大限発揮されるようになった』と感じたぐらいスゴいです。
4020万画素センサーを搭載したFUJIFILM X-H2と「XF35mm F1.4 R」を組み合わせて実際に撮影した写真を掲載します。
作例(撮影サンプル)
photoshopや画像編集ソフト使用せず、全てJPEG撮って出しの写真になっています。
拙い写真ですが、参考にしていただければ幸いです。
まとめ
本記事では、「【購入レビュー】9年間使い続けてきた『XF35mm F1.4 R 』5つの理由|作例紹介」について書きました。
「XF35mm F1.4 R」は写真撮影をメインに富士フイルムのミラーレスカメラを使用している方にとって、おすすめの単焦点レンズです。
もし、Xマウント用のレンズ選びで迷っている方は以下の記事を参考にしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。